アニメとかの感想書留

ブログ名の通りです。映画に焦点を絞りたいな、と思っております。カテゴリーの一覧はこちら→http://animekanso.hatenablog.com/entry/2016/04/07/124605

第3話 素敵な美少年?天王はるかの秘密

 

あらすじ

学校の帰り道、うさぎはゲームセンター、クラウンで美奈子がもときお兄さんとお喋りしているのを目撃します。美奈子に良いように言いくるめられて、うさぎはレースゲームを一緒にすることに。一戦終えたところで、美少年二人に話しかけます。美奈子は彼とゲームしますが、結果は彼の圧勝。「可愛い子はゲームのセンスもいいのかな」と口説き文句を彼が言うと、「お待たせはるか」とこれはまたきれいなお姉さんが登場します。美少年、はるかは彼女と一緒にゲームセンターを後にしました。しかしはるかのことを諦めきれない美奈子とうさぎは、二人を追いかけて喫茶店、車屋まで行くのでした。

場面は変わって、怪しく薄暗い実験室で、いつものように教授がダイモーンの卵を試験管で製作します。(前半パート)

 

「子猫ちゃん、いつまで隠れているつもりだい?」

 物陰に隠れて様子を伺う美奈子とうさぎのことを、はるかは見抜いていました。

「天王はるか、高校一年」(←見えねーよ!)とはるかは自己紹介をし、うさぎ、美奈子と例の口説き口調で仲良くなります。ついでに、もう一人の女の人の方の名前がみちるであること、彼女たちが付き合っていない(それ以上の関係らしい)ことが説明されます。

 

「はるかは、モータースポーツのトップドライバーになることが、将来の夢なのよ」

「いや、それは違う。夢じゃなくて、夢だったんだ」

「夢だった?」

「じゃあ、今の夢は何ですか?」

「自分にしかできないことをするってことだ。そのためには、どんな犠牲でも払ってみせる。例え何を失っても、後悔はしない」

 

と会話が進む中、車の整備士の亀田さんをダイモーン、ステアリングが襲います。ピュアな心の結晶を奪われた亀田さんは仮死状態に。美奈子、うさぎは変身し、ダイモーンを追いかけます。

一方、ダイモーンを追って来たはるか、みちるは、バイクでダイモーンをハイフライフロー!

ようやくダイモーンに追いついたセーラームーンたちですが、ダイモーンがトゲトゲに形態を変化させてピンチの予感です。そこに現れたのは謎の戦士の二人組。

「新たな時代に誘われて、セーラーウラヌス、華麗に活躍」

「同じく、新たな時代に誘われて、セーラーネプチューン、優雅に活躍」

「われら、分け合ってタリスマンを探している」

「貴方たちに心の結晶を渡すわけにはいきませんわ」

 と、自己紹介がてら、初めてセーラームーンたちにはっきりと姿を現した二人の戦士は、強烈な必殺技でダイモーンをノックアウトします。セーラームーンによるとどめで、ダイモーンは完全に消滅します。

 最後に、美少年天王はるかは女性だったことが明かされるというオチで、締めくくられるのでした。(後半パート)

 

感想

あらすじを書く難易度が高い話だったよ。謎の戦士の二人、セーラーウラヌス&セーラーネプチューンなんですけど、1,3話のシルエットと緒方ボイスから正体がはるかさんとみちるさんだってほぼ確定な訳で、視聴者にもそれはご「察しください」と言わんばかりに話が進んでいくんですけど、あくまでも物語の進行上は謎の戦士の正体は一切不明なわけで、そうなるとあらすじはどの視点で書けばいいんだ?って思考が錯綜してしまいました。

 ウラヌス、ネプチューンの容姿が特定されたおかげで、彼らの正体は視聴者的には完全に特定されるわけですけど、セーラームーンは変身すると正体が全くつかめないくらい別人に他人には見える、っていう暗黙の了解があるので、物語的にはウラヌスとネプチューンの正体はまだ闇の中。はるかとみちるの物語と割り切ってしまえば毎度の展開で少しずつでも進展を見せてくれるんですけど、うさぎ視点から考えると、敵もウラヌスたちの正体も分からないまま闇雲に戦い続けるっていう状況で足踏みしたまま事態は進展を見せません。

 主人公は一応セーラームーンことうさぎではあるんですけど、私個人の考えではありますけど、主役ははるかとみちるの二人のようなもの。あらすじを書くのにも、感想を書くのにも、やはりこの二人の動向に注目しざるを得なくなるかなぁ。

 

天王はるか・海王みちる

今回は天王はるかとしての初登場回。キザな一面があること、モータードライブが得意なこと、課せられた使命に重く責任を感じていること、彼女という人物が、この話に集約されています。「自分にしかできないことをするってことだ。そのためには、どんな犠牲でも払ってみせる。例え何を失っても、後悔はしない」と顔を顰めるはるかの手を握るみちる。このワンシーンからも、重大な使命を前にして互いに支え合う二人の構図が窺えます。

さて、彼女たちは誰かを犠牲にしても世界を救ってみせる決心しており、そして、誰かを犠牲にしなければならないことに対して罪悪感を抱いています。この心理描写は第3話にして初めてなされるものなのですが、これが、2話の彼女たちと行動と矛盾してしまっていることも触れておかなければなりません。それでは、2話において彼女たちがどのような行動を示したのか、振り返ってみましょう。

前回の戦いで、彼女たちは、ダイモーンにやられそうなところなセーラームーンたちの窮地を強烈な必殺技で救います。そして、女の子のピュアな心がタリスマンではないことを確認すると、まだダイモーンを完全に倒していないのに立ち去ろうとしてしまいました。セーラームーンが協力をお願いすると、「自分たちの問題は自分で解決するように」と冷たく言い放ってその場を立ち去ってしまいました。

大勢の犠牲者を出さないために誰かを犠牲にする。そのことに罪悪感を感じている人たちが、放っておくと人間を無差別に襲いかねないダイモーンを放置するでしょうか?ダイモーンと戦えない特別な理由があるならまだしも、ね。2話と3話のはるかとみちるは、ほぼ別人格と考えてもいいでしょう。

さて、どうしてこのような現象が起こってしまったのでしょうか?簡単に予測すると、キャラ設定が暴走した、と考えるのが自然かもしれません。実はこの二人、後々に明かされることになりますが、セーラームーンたち内部太陽系の戦士とは一線を画した厳しい環境で戦う戦士だと、後々の話で告げられることになります。環境の違いからか、内部の戦士と外部の戦士では考え方が根本的に違い、一緒に戦うことができないとのことです。それは前世からの宿命だそうです。

2話は、分かり合えない内部戦士と外部戦士の関係を描きたい。そのためには、自分に関係のない問題には手を出さない、というドライなスタンスは、お人好しとして描かれる内部戦士との対立関係を描くには持ってこいです。

しかし、そんな対立云々の設定を抜きにして、はるかとみちるという人柄を見ると、『世界を救いたい』『みんなを救いたい』という究極的な目標は一致している訳で、そうすると、ダイモーンという共通の敵と戦っていて圧倒的に不利な状況のセーラームーンたちを放って逃げるのはやはりおかしな話。セーラームーンたちを助けることは、明らかに彼女たちの利益と合致するわけですから。

要するにこの話、『誰かを見捨てても世界を救いたい』っていうはるかとみちるの思いと、『過酷な環境下で戦うせいで、ドライな思考を持つ戦士』っていう設定がごちゃごちゃになったせいで、『大きな利益のために小さなものは切り捨てる』『ドライな思考の持ち主』としてのキャラクターと、『使命さえ遂げられればあとのことはどうなってもお構いなし』っていう『自分勝手』なキャラクターという、似ているようで全く違う二つのキャラクター性の区別がされていないまま、みちるとはるかが描かれてしまった、というだけの話でしょうね。

 

愛野美奈子

ギャグ調になると面白いのですが…やっと謎の戦士と対面する、しかも美奈子とうさぎの本人たちは気付いていないとはいえ、変身前のはるかとみちると知り合いになる、という重要な局面に遭遇しているのに、この影の薄さよ。リアリティを一切排除したキャラクターというものの限界ですね。

 

ステアリング

今回のダイモーン。フロントガラスから胸の谷間をチラ見せする奇抜なデザインといい、効果音を自演する煩さといい、色々と凄すぎます。ダイモーンは変なのが多いですけど、中でも指折りの奇怪さ、面白さを誇ります。

 

作画

香川久さん作画監督セーラームーンSで香川さん担当回はこの回のみです。キャラクターの動きが繊細で、かつ躍動感が溢れます。

亜美ちゃんがかなり美人です。

 

必殺技バンク

ウラヌスとネプチューンの必殺技、ワールドシェイキングとディープサブマージのバンクの初公開。いつどこで観てもかっこいいです。これから先、飽きるくらい観ることになりますが、何度見ても飽きることはありません。このシーズンになってセーラームーンの変身バンクが飛躍的に向上を見せてくれましたが、そのバンクですら食ってしまいかねない、恐るべきパワーを秘めています。