アニメとかの感想書留

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第20話 衝撃の刻! 明かされた互いの正体

 

富田祐弘 脚本

黒田和也 作画

佐藤順一 演出

浅井和久 美術

 

あらすじ

いつものように物語の出発点は勉強会。ピュアな心を抜き出されたときの苦しさを語るうさぎ、亜美、レイ、まことでしたが、その中で一人、美奈子だけが共感できず話の輪に入れ ません。それもそのはず。美奈子はピュアな心を抜かれたことがないのですから。

ピュアな心が自分にはないかと悩む美奈子は、ピュアな行いを意識することで自らがピュアだと思い込もうとします。作戦は成功し、ユージアルにターゲットにされました。

しかし、美奈子の精神力が強いのか知りませんが、魂の抜け殻の状態なのにも関わらず、抜き出された心の結晶を抱え、美奈子は地下の駐車場まで逃げ出してしまいます。一同追いかけるものの、ちょっとしたアクシデントもあり、うさぎ、はるか、みちるの三人が地下の駐車場に閉じ込められてしまいます。うさぎは皆を守るため、敵に正体がバレることを覚悟の上で変身。続いてはるか、みちるも変身して、セーラームーンを手伝います。

 他セーラー四戦士の活躍もあり、ユージアルを撃退しましたが、結局、全員の正体がバレてしまいました。しかしみちるとはるかは後悔はしていない様子です。うさぎたちを助けることが出来てよかったと、改めて思うのでした。

                                                  

感想

ギャグに徹した、新展開。これぞセーラームーンのギャグ、ともいえるくらいの高い完成度を誇ります。

 

愛野美奈子

他のシーズンも観た中で思うことなんですけど、やはり美奈子の回って、シナリオ的に誤魔化している部分が多いんですよ。

確かにギャグはこのシーズンの中でも1、2を争う面白さなんですけど、面白いの一言では片付けてはいけない問題もはらんでいるんですよね。

美奈子の現実味を欠いた前向きなキャラクターって、ギャグを表現するには都合がいいんですけど、物語が進展する中で人間らしい奥行きを描きにくいんですよね。現実味を排除したキャラクターの限界が、美奈子というキャラクターの中にも見て取れるわけです。

みちる、はるかの正体がバレる、しかもその理由が「うさぎたちを助けるため」っていうのは、言うまでも無く物語のターニングポイントにあたります。もっと真剣な描写もしようと思えばできたはずのこの話、おちゃらけたトーンで進行してしまうのは、美奈子っていう今回の主役を引き立たせるために他の方法が無かったから、っていう風にもかんがえられるんですよね。つまり、シリアスな方向、つまりみちるとはるかの内面と向き合うような方向で物語が進行してしまうと、無理矢理美奈子の性格を変えて本筋に絡めるか、あるいは美奈子のペースに合わせてみちるとはるかの出番を少なくするか、大体この二択しか残されていないわけです。今回は後者の選択を取った、っていうだけの話。前者の方向、つまり、美奈子が不自然に真面目な(美奈子っていうキャラクター自体が不自然なために、普通の真面目なことが、彼女にとっては不自然な現象になるんです)性格になってしまう話も、私の知る限りでは、あるのです。

 

海王みちる

最後に「あたしは後悔してないわ」って言うんですけど、「あたしゃ」に聞こえて若干ツボです。