アニメとかの感想書留

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たまには更新

最近は忙しくてめっきり映画とかドラマとかアニメを鑑賞する時間は減りましたけど…正直、観ても観なくてもどっちでもいいや、ってものが多いので別に残念ではないかな。少し前までは、特に深夜枠のアニメなんかだと、悪目立ちしているシナリオの欠点なんかを自分で分析するという変態的な作業を楽しんでもいたんですけど、個人の力量が及ぶ範囲での分析はもうし尽くしてしまった感じがします。ドラマやアニメというのは、製作に携わる会社や個人がそれぞれ違っているので、作品によって欠点の持ち味も変わってくるような気もしますけど、不思議と傾向と相場は決まっているんですよね。まあ、深夜アニメなんて特に、場慣れしてしまっている人には「深夜アニメ的な脚本」というのが一部分だけ切り取っても分かってしまうところもあるとおもいますし。

あまり抽象的な書き方をしても伝わりにくいので具体例を挙げすね。

この間、偶然夜中、暗〇教室という名前のとあるアニメがやってたんですね。私自身はこのアニメに関しては原作含めて全く知らないので、そのときも完全に聞き流し状態だったわけなんですけど、登場人物の「これは、私たちが解決しないといけないことなんです!」という台詞が聞こえて来た途端、なんか頭に引っかかるものがあったんですよ。なぜって?「戦闘シーンでベラベラと大事なことを登場人物に喋らせて、シナリオの意味を説明させる」っていう手法はこの界隈の常識です。暗殺教室は原作がジャンプに掲載されているアニメらしいんですけど、もしかしたらこのシーンはアニオリなんじゃないか、ってピンときたんですね。

調べてみた結果大正解。

一応言っておきますけど、バトルシーンでキャラクターが会話を重ねることが悪いって言っているわけではないですからね。ただ、「そこをドラマで観たかったのに」って思うような大事な部分を、シナリオ的な意味合いを一切持たせずに、ワンシーンのキャラクターの台詞を通じて消化させるという手法に心底がっかりするだけで。

まあ、今「深夜アニメ」とジャンルをひとくくりにしましたけど、なんだかんだでドラマ業界やアニメ業界全体に、このような作品としての欠点の均一化が進んでいるような気はするんですよね。どうしてこうなってしまったのか、と言うことに対しては色々原因は考えられるのですが…私は一番は「描きたいと思うような内容が無い」からだと思っています。私のお気に入りの小説家さんの若い頃の書いた小説は、単純に文章も構成もヘタクソで、読破することにかなりの労力を要する内容になっていましたけど、読者に無感動という悲しみを残すような内容じゃありませんでした。伝え方は上手い方がいいですけど、それ以前に作品としてのテーマが無いと、お話の矛盾を指摘するとか、そういうひと時のネタで終わりそうなどうしようもない感想しか持ちえないじゃないですか。

まあ、矛盾するようなことを言いますけど、テーマが無いのがいけないかというと…そうでもないと思ってはいるんですけど。

まあ、ここまで愚痴を読んでくれた誰かのために、私の深夜アニメの鑑賞テクニックを一つ紹介しましょう

 

・最初の1、2話で概ねの世界観を説明し切れていないものはクソ

 

まあ、そういういアニメってスタートラインで大切な世界観の説明を省いて何をしているのかっていう話なんですけど、割と丁寧に箸にも棒にもかからないような友情物語や寒いギャグシーンを描写したりします。で、6話過ぎた辺りから尺が足りないことに気付き始めるのか、急ピッチで物語が展開して、今更かよと思うような世界観の説明や、明かされてもへえとしか思わないような謎や伏線が回収されます。で、それを一度にやりすぎてごちゃごちゃします。

どうしてこんな計画性の無いことをするんだということなんですけど、私は「尺が足りない分には構わないけど、余るのは困る」という製作者側の都合があるように思います。尺が余ってしまうと新たにシナリオを考えたりする手間があるけど、足りない分には、国語の要約問題みたいに最低限のキーワードを散りばめれば最低限作品っぽいものは完成するだろう、っていう目論見があるように感じますね。

念押ししておきますけど、これはあくまでもこの枠のアニメに(1年と6ヶ月くらいの短い間だったけど集中的に)付き合い続けて来た私の個人的な感想です。実際のところどうなのかは誰にもわからないし、もしかしたら本当に計画性が無いだけのことかもしれない。まあ、「やる気が無い」っていうのは事実だとは思うんだけど。

(まあ、やる気を出したところで、芸術的な描写をするっていうのが工夫の上限値、っていうのも悲しい現象もあったりする)

人生山あり谷ありって言う言葉があるように、業界にも好調なときと不調な時があります。上がり続ける株も無ければ下がり続ける株もありません。いつか「普通に」良質な物語が作られるその日が来ることを祈って、視聴者としては待ち続けることしかありませんね。