アニメとかの感想書留

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単発感想 魔法つかいプリキュア33話

 『すれ違う想い!父と娘のビミョ~?な一日』

 

 背筋がゾゾゾっとするキモい話だったので、衝動的に感想を書いてしまいました。

 

 まあ、ある程度気持ち悪くなることは、先週の予告の時点で察してはいたんですけどね。サブタイトルには微妙な親子関係とか書いてありますけど、プリキュアがキャラクターの心情の機微なんて描けるわけがありませんから。リコがプリキュアやっていることをリコパパが知っていると知らされた時点で、「パパが戦闘中にリコを庇って、敵が『馬鹿みたい』って言って、反撃するプリキュア陣」って展開をやりたいことがよく分かりました。ここ最近、「なんか悩みを持った人が出て来て、それを馬鹿にする敵をやっつける」って展開を繰り返していますからね。安い喜劇です。プリキュアシリーズに関してはよくある手法なので今更驚くことでもありません。

 まあ、別に、流れ作業的に決まった型に当てはめてお話を作るってことが必ずしも悪いって言っているわけじゃないんです。ちゃんとシナリオとして中身が伴っていれば、ね。今回の話に関しては、敵を撃退した後になんか父娘が和解していますけど、お互いがお互いの思いを分かり合うような展開は一切ありませんでした。前回の話に関しては、サッカー部部長の少年が部員から離れられてしまったという問題提起から物語が始まるんですけど、その少年と部員との交流が一切描かれないまま、いつの間にか仲良しになっていました。プリキュアは難しいテーマが浮上した際、戦闘中いきなり悟り始めるという狂気の展開がお家芸なんですけど、同じ手法を日常パートでも積極的に用い始めたってことなんでしょうね。視聴者としては脱力してしまいます。

 私は今日の文章で「展開」という言葉を何回か用いたと思いますけど、正確にはプリキュアには展開というものは見られません。あくまでも前後の相関性があってこそ、展開は存在するのですから。その場その場の思い込みでネタをぶっこんできて、後のことを一切考えていない。整合性が取れていない内容を見せつけられるのは視聴者としても辛いことですけど、何よりも製作者さんご自身が自分の首を絞めるような結果になっているのではないでしょうか?

 例えば、リコパパに関しては勿体つけて散々引っ張った割には全然大したことない人物でした。フツーの異世界の考古学者です。みらいのおばあちゃんが「魔法使いについて何か知っている」ような勿体つけたような描写があったのにも拘らず、実は過去に一度ほうきに乗った校長先生を目撃したことがあるだけで、ただの一般的な老女だった展開と被りますね。

 みらいのおばあちゃんに関しては、魔法使いと直接的な関係が無いことにされてしまったために、存在意義がなくなってしまったばかりではなく、リンクルストーンダイヤがみらいの家にあったことに説明がつかなくなってしまい、また、リコの人間界での留学をフォローする人物がいなくなってしまうという結果を招きました。まさに、現在過去未来すべてに悪影響しか与えない展開を一話の内にやってしまったわけですね。リコパパも、プリキュアとして戦う娘が心配で人間界にやってきたはずなのにリコにプリキュアのことについては一切言及しないという奇妙な展開になってしまいました。さっきも書きましたが、「パパが戦闘中にリコを庇って、敵が『馬鹿みたい』って言って、反撃するプリキュア陣」をやりたかっただけなんでしょうね。それ以外のことに関しては、いくら整合性が取れていない内容になろうと、他意は無いんだろうなと思います。

 しかし、リコのお姉ちゃんにはプリキュアの正体は秘密なのにお父さんには普通にバレてるっていう、これはまた扱いづらい設定に持ち込みましたね。リコパパは今後何回登場するかも分からない超脇キャラとなったわけですけど、今後どういう風に扱われて行くのか見物ですね。