アニメとかの感想書留

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アプモン44話感想

逃亡者・ブートモンを追え!

感想
一話完結の形に落とし込むために無理矢理な選択をハルにさせてしまったな。というのが今回の感想でした。
というのも、あるワンシーンを観て感じたことです。今回の話を観た方ならピンと来ると思います。そう、ダメダモンの暴走を止めるか、ブートモンの捜索を続けるかの二択の選択をするシーンですね。

 

ここで、今回の話を観ていない人、自分が感想を読み返したときのために、もう少し具体的な内容について追って説明することにします。

 

前回は一(はじめ)君が救出されて、リヴァイアサンは人類アプリ化計画を企てていることと、その計画には強制起動のアプリのアプモン、ブートモンの力が必要不可欠なことが語られました。今回は、一君の力を借りてブートモンの捜索をする話でした。
一君の指示に従って、主人公のハルたちは無事にブートモンのところに辿り着くことができるのですが、ブートモンはガッチモンたちの気迫にビックリしてしまいます。一はブートモンに、いざという時のために緊急脱出プログラムを組んでいましたが、ビックリした弾みにそれが起動してしまったようです。
ロケットのように空の彼方へあっと言う間に飛び去ってしまったブートモンは、あらゆるモノを強制起動させながら飛び回ってしまいます。そんなブートモンを春たちは慌てて追いかけました。
ブートモンは最終的には、ふじみ坂夏祭りの会場へたどり着きます。その会場の近くには神社があるのですが、そこに祭られていたタブレットに封印されていたダメダモンを不意に復活させてしまいました。
ハルたちもブートモンを追って会場に辿り着きます。そこで、アイちゃんに逢いました。アイちゃんから、謎のトラブルが続いて夏祭りが滅茶苦茶になってしまっていることを聞きます。そう、ダメダモンの仕業です。
ダメダモンの姿を確認したハルたちは、この騒動の騒ぎの原因がダメダモンにあることを察しました。
ハルたちはブートモンを追ってここまで来ましたが、困っている人たちを放っておくことはできません。ブートモンのことはひとまず放っておいて、ダメダモンを倒しに向かいました。

 

という流れです。


「ブートモンを探すのも大切だ。でも、ここにいる皆も放っておくことができない、だろ?ハル」って勇仁の言葉で背中を押されてダメダモンの討伐に向かう流れになるんですけど、本当にそれでいいのか…?明らかにブートモンを探す方が優先だと思うんですけど。ブートモンはあらゆるモノを強制起動させながら移動しているので、思いっきり足跡を残してますしね。敵のリヴァイアサンからすれば「見つけてください」と言わんばかりの目立つログです。緊急事態だと思うんですけど。
まあこんな感じで、無理矢理な展開になっていましたが、最初に言った通り、これは一話完結の形に落とし込まなければならないっていう作り手の事情があってのことだと思います。

 

ここから先は、全部私の勝手な想像。

 

今回の話、ブートモンのキャラ紹介をすること、そしてハルたちとブートモンが知り合うこと、しかしブートモンはまだハルたちのところには来ないこと、この三つのノルマが課されていたと”思う”んですよね。逆に、これ以上進展するような展開にしてもいけないっていう縛りがあったと思うんですよ。
しかし、主人公が、今後の重要キャラのブートモンと知り合いになっただけで終わるっていう展開には、物語としてのオチが無いですよね。アプモンは一話完結のお話を重ねるタイプのアニメなので、オチが無い話は極力避けたいわけです。
そこで、オチを作るために製作者が突貫工事的に作った存在がダメダモンです。
形だけでもオチを作るためには、とにかく「問題を解決すること」と「キャラクターが決断をすること」の二つの要素を入れればいいわけですから、ダメダモンみたいなトラブルメーカーを兎に角つくっちゃえって言う発想になるんですね。
メインのストーリーライン(ブートモンと成り行きで知り合ったけど逃げられてしまった)の中で「問題を解決すること」と「キャラクターが決断をすること」の二つの要素の二つの要素が完全に抜け落ちてしまっていたので、メインとは関係の無いストーリーライン(ダメダモン)を別個用意して足りない要素を注入したわけです。
「ハルがブートモンの捜索をいったん止めてダメダモンの退治に向かった」っていう無理のある展開は、「キャラクターが決断をすること」の描写を挟む効果と、二つのストーリーラインを綱渡しする効果があったわけです。

 

まあ、私のこの話に対する認識はこんな感じなので、好きにも嫌いにもなれないです。ストーリー的には若干の無理があるものの、そこはまあ、作り手の諸々の事情も踏まえて仕方ないね、という認識です。
ぶっちゃけて言うと、話の構造的には嫌い寄りかもしれません。なぜなら、旧セーラームーンでよく使われていた手法なので、お腹一杯って感じです(笑)
まあでも、旧セーラームーン(というよりのあの年代のアニメ)は、全体を通して見ると整合性が取れてなくても一話一話のクオリティが高いっていうものが多いです。誤魔化す技術とはいえ、視聴者を楽しませるために一応完成された技術なのかも。
ついでに個人的な話をさせていただくと、最近観たアニメはこれを遥に下回るクオリティのため、「お腹一杯」よりも「ありがてぇ」って思う気持ちは実は大きいです

 

あ、嫌い寄りなのはあくまでも話の”構造”です。
新キャラのブートモンのキャラは面白いと思いました(しかしそれを活かすのは難しいなとも思った)し、それぞれのキャラクターが動いている感じがしたので、そこは好きですねー。

 

キャラクターピックアップ
ハル
今回はどちらかというと舞台装置
アイちゃんのことが好きなんでしたよね。アイちゃんが、予想以上にハルたちとどっぷり関係を持っているため、そんな感じがしなくなってるような…

アストラ&ミュージモン
存在感皆無。戦闘シーンで活躍したのはせめてもの情けかも。

 

エリ
アプリ山解散ですって。最後の最後に爆弾通告。
好きだったのは「気、落とすなよ」「誰が?」っていうやり取りかな。切り替えの早さが格好良い。エリなら何となくこう言う感じがしました。
「〇〇なら~~~って言うだろう」っていう予想ができるのは、ある程度キャラが確立した証拠かもしれないですね。

 

一(はじめ)
賢さマックス。そして意外にアクティブ。
今のところ、お兄さんの上位互換(笑)

 

レイ
弟に出番食われない?と心配なお兄ちゃん。
でも幸せそうで何より。

 

勇仁
まあ…相変わらず(^^;
なんかいつもよりも声優さんが元気のような気がする。気のせいかな?(笑)
気になったのがコチラ↓の台詞

ハル「また来年も来たいな、夏祭り。その次の年も、またその次も、ずっと、ずっと…」
勇仁「来れるよ、必ず。きっと来ようぜ、一緒に。ハル」

いや、その台詞はアイちゃんに言わせて差し上げろ。
露骨にフラグっぽいんだよなぁ~